日本国名誉領事
先週金曜日の朝早く、安倍元首相の殺害という極めて悲劇的なニュースで目を覚ましました。安倍元首相は、日本史上最も長い期間首相を務め、永く歴史に刻まれる功績を残しました。幾多の国家的および国際的な功績の中でも、私が記憶するかぎり最も日米関係を強化したことはとりわけ特筆すべき功績と考えます。彼はいずれの政党が米国で政権を握っているかにかかわらず、政党の垣根を超え、常に理性的に、より良い世界に導くことに努めていました。
振り返れば、安倍元首相は現代の最も偉大なリーダーの1人と称されるでしょう。
また、将来を見れば、全てのリーダーにとって、世界の舞台に踏み出し、様々な文化、背景、そして多様な政治的な信条を持つ人々と効果的に(そして、公平に)働くための指針となり、世界中の全ての人の心の支えとなることでしょう。
米国日系コミュニティを通じ、心からの哀悼の意を表します。安倍元首相と個人的に交流があった方々は、非常に残念なことに、偉大な友人を失いました。また、個人的な交流がなかった方々も、国境を超えた視野を持つ、最高の外交の達人を失ってしまいました。
「希望の同盟」を尊び、「米国が世界に与える最良の資産、それは、昔も、今も、将来も、希望であった、希望である、希望でなくてはなりません」と、米国議会でその思いを伝えた安倍元首相の姿が忘れられません。彼の命を奪い去った無意味な暴力行為を理解することは決してできませんが、彼が人生に成し得たことは常に思い起こされることでしょう。
深い悲しみと心からの敬意を込めて
ピーター・A・モース・ジュニア
在インディアナ日本国名誉領事