今年も残すところわずかとなりましたが、雇用主にとって重要な12のトピックを紹介する「ハンドブック・アップデート12日間」の第5回目をお届けします。
今年のもう一つの重要な妊娠関連法は、妊娠労働者公正法（PWFA）です。PWFAは、対象となる雇用主に、労働者の妊娠、出産、または関連症状についての既知の制限に対し、雇用主に不当な苦難を与える場合を除いて、「合理的な配慮」を提供することを義務付けています。
米国労働者法（ADA）もPWFAも従業員に合理的な配慮を提供するものであり、雇用機会均等委員会（EEOC）によって管轄されていますが、両者には大きな違いがあります。ADAでは、妊娠自体は障害ではありませんが、PWFAでは妊娠（および関連する全ての症状）は自動的に「合理的な配慮」の対象となります。そのため、雇用主は、PWFAに言及したハンドブック・ポリシーを作成することが推奨され、ADAポリシーによってカバーされていると考えないことが大切です。
PWFAは、2023年6月27日に施行されました。今年の夏に、EEOCはPWFA規則案を発表しましたが、最終決定は2024年初頭の予定です。今回の規則案では、PWFAにおいて「合理的な配慮」とみなされる例を示しています。その例の多くは、休憩時間の提供や従業員がより頻繁に座れるようにすることなど、直感的に理解できるものですが、中には以下のような独創的なものもあります。
- 職場環境の変更。これには、従業員のワークスペースをトイレの近くに移動したり、温度調整のための扇風機を提供したりすることが含まれます。
- テレワーク。安静期間や移動障害に対応するために利用されます。
- 駐車場。従業員が妊娠による疲労や移動制限を経験している場合、駐車場を提供します。
- 制服。授乳期を含む妊娠中、妊娠後の体型の変化に配慮した制服を提供します。
重要な点として、規則案は、従業員がPWFAによって保護されるために、妊娠または出産している必要はないことを示しています。例えば、「妊娠するために体外受精治療のための休暇を申請する従業員は、関連する症状（妊娠困難または不妊症）を有している。」ため、PWFAによって保護されるとしています。
今年の年末年始は、妊娠、出産、または関連病状についての既知の制限を経験している従業員をどのようにサポートできるか考えてみてください。前もって妊娠に対応できる従業員用の制服を注文することも検討しましょう。また、最新のハンドブックにPWFAが記載されているか確認し、EEOCによるPWFA最終規則も確認しましょう。
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